投稿

2024の投稿を表示しています

文化史学特別演習―ベトナム・カンボジアの歴史と文化を巡る旅―の報告!

イメージ
 文化史学科研究室です。 文化史学科では、「文化史学特別演習」という科目で、東南アジアの歴史と文化を学ぶため、ベトナムとカンボジアを巡りました 引率は桃井治郎先生(西洋史)と石野一晴先生(東洋史)です。 遅くなってしまいましたが、現地での様子をご報告いたします! *** 8月27日(火)1日目   成田空港に集合し、ベトナム航空にてベトナム・ハノイへ向けて出発しました。当日はJR成田線が遅延していましたが、何とか全員集合することができました! 若干のトラブルもありましたが、無事ハノイの地へ降り立つことができました。 ハノイは快晴!旅は「文廟」の見学からスタートしました。 8月28日(水)2日目   午前中は陶磁器の街「バッチャン村」を見学しました。工房でバッチャン焼きの作り方を学び、お買い物タイムを楽しみました。このお買い物中にハプニングが!バッチャン村一帯に停電が起こり、汗だくになりつつ、暗い店内をスマホのライトで照らしながら陶磁器を選ぶ羽目になりました。 午後は「ホーチミン廟」「タンロン遺跡」「ハノイ大聖堂」を見学し、旧市街を皆で歩きました。車とバイクが行きかう通りを歩き、渡る…。なかなかスリリングな時間でした。 左:バッチャン村  中央:ホーチミン廟  右:タンロン遺跡 8月29日(木)3日目   この日は終日グループ行動です。日本語の話せる現地ガイドさんと一緒に各グループ、事前に組んだルートに沿ってハノイの街を散策しました。アオザイを着て街歩き、カフェで休憩、お買い物等、楽しい時間を過ごしました。 もちろん、教員グループもハノイの街を満喫してきました。 8月30日(金)4日目   早朝にハノイを出発。次の目的地であるダナンへ向かいました。 ベトナムの暑さに体調を崩す学生もいましたが、教員が研修組とホテルで休む組に分かれて対応しました。 ダナン1日目は「ダナン大聖堂」「ハン市場」「リンウン寺」「五行山」を見学しました。 夜はホテルでのグループワークもおこなわれました。 左:ダナン大聖堂、ハン市場   右:リンウン寺、五行山 8月31日(土)5日目   午前中は「ミーソン遺跡」を見学しました。駐車場から遺跡の近くまではミニカートに乗って移動しました。遊園地のアトラクションのようでした! ...

文化史学科研究室 冬休みのお知らせ

イメージ
文化史学科研究室です。 大学は12月25日(水)から1月6日(月)まで冬期休暇となります。 文化史学科研究室は12月24日(火)から冬休みをいただきます。 皆さま、良い年末年始をお過ごしください!

清泉祭に文化史学会と文化史学特別演習が参加しました

イメージ
文化史学科研究室です。 11月2日(土)、3日(日)の二日間、大学では清泉祭(学園祭)が開催されました。 文化史学科からは文化史学会と文化史学特別演習(ベトナム・カンボジア研修旅行)が参加しました。 文化史学会 12月に開催予定の講演会「浮世絵×妖怪×刀剣」にちなんだ展示、からあげ&焼きおにぎりの販売をおこないました。 講演会の展示を見てくださった方からは「一般の人も参加できるのか?」と質問もありました。講演会はどなたでも参加できますので、ぜひ、いらしてください! お待ちしています! また、授業の紹介として「発展講義3 函館・松前町フィールドワーク」「西洋美術史演習 桑名の旅」の展示もおこないました。 「発展講義3」では報告書を作成し、自由に読んでいただけるようにしました。 「桑名の旅」は学生がポスターを作成し、桑名市の魅力を紹介しました。 講演会テーマの浮世絵について発表しました    左:西洋美術史演習 桑名の旅  右:発展講義3 函館・松前町フィールドワーク 文化史学特別演習ーベトナム・カンボジアの歴史と文化を巡る旅― 夏季休暇期間中におこなった海外研修旅行の発表展示をおこないました。 入り口ではアンコール・トムの巨大な顔が来場者の皆さんをお出迎え! 教室に一歩足を踏み入れると、各グループことに作成したポスターや現地で購入した品物を展示、そしてベトナム・カンボジアの雰囲気が味わえるランタンが飾られていました。 教室前方には旅の映像を楽しめるコーナーも! フォトスポットとしてホイアンのランタンも登場しました。こちらではたくさんの方が記念撮影をされていたようです。 ベトナム・カンボジア研修旅行の展示 フォトスポット! 次はどこ行きたい? 教室の出入り口付近に設置された世界地図と日本地図。 これまでの研修旅行、発展講義で訪れた場所に飛行機マークが付けられています。 そして、「次はどこ行きたい?」 これから皆さんが行ってみたい国や県にシールを貼っていただきました。 どこの国、県が一番行ってみたい場所になったのでしょうか。 結果が楽しみですね!  左:行ってみたい国・県にシールが貼られた地図  右:大井先生(西洋史)...

「浮世絵×妖怪×刀剣」 文化史学科・秋の講演会!

イメージ
文化史学科研究室です。 今年も文化史学会・文化史学科共催講演会を開催いたします。 太田記念美術館主席学芸員の日野原健司氏をお招きいたしまして、「浮世絵×妖怪×刀剣」と題し、ご講演いただくこととなりました。 どなたでも入場できますので、ふるってご参加ください。受験生の皆様もぜひ! 浮世絵×妖怪×刀剣 講師:日野原健司氏(太田記念美術館主席学芸員) 日時:2024年12月5日(木)15時35分~17時20分(4限) 会場:清泉女子大学 2号館4階 240教室 参加費:無料(申し込み不要)     *当日は門衛所にてお名前等をご記帳いただきます。 問い合わせ先:清泉女子大学 文化史学科研究室 03-3447-5551(代)

木川弘美先生(西洋美術史)と行く! 桑名の旅

イメージ
 文化史学科研究室です。 西洋美術史演習2a(木川弘美先生ゼミ)では、2024年9月15日〜16日に、本学と提携を結んでいる三重県桑名市を訪問しました。 木川先生より報告が届きましたのでご紹介いたします! 9月15日   なばなの里を訪問しました。「なばなの里:里の夏あかり」というイルミネーションイベントが行われていて、国内最大級のベゴニアガーデンをはじめ、様々なライトアップを楽しみました。 9月16日   午前中に桑名市博物館を訪問しました。学芸員の方々から作品の解説を伺ったり、桑名市に関するクイズなどにもチャレンジしました。このクイズが実はあとで見学する六華苑(旧諸戸邸)で活かされることになりました。 六華苑は清泉女子大学の本館である旧島津邸と同様にジョサイア・コンドルが設計した建物です。最初から洋館と和館がつながっている形で作られた、珍しい建築物です。建物や諸戸氏についての説明をしていただいたのち、普段は非公開の塔や、隠し階段なども見せていただきました。入口のロビーなどは清泉の本館と類似するところも多く、学生たちは「懐かしい感じがする」と親近感を覚えていたようです。バルコニーなども共通するところが多々ありました。 和館・庭園なども時間をかけてたっぷり見学させていただき、学生たちは充実した時を過ごせたのではないかと思います。 残暑厳しい中での見学でしたが、1泊2日の桑名の旅をゼミ生と共に満喫しました。今後もこの提携を活かし、多くの学生に訪れてもらいたいと思っています。

文化史学科研究室 夏期休暇期間中の開室について

イメージ
 文化史学科研究室です。 大学は7月25日(木)から9月27日(金)まで夏期休暇となります。 文化史学科研究室も夏休みをいただきます。 現在確定している文化史学科研究室の開室予定表を作成いたしました。 研究室にご用の際は、助手在室時間をご確認いただければと思います。 なお、緊急で休みをいただくこともあります。もし、皆さんがいらしてくださった際に閉室となってしまったら、すみません。(助手不在日の追加分は随時更新していきます!) それでは、良い夏期休暇をお過ごしください!! 助手不在時間のお知らせ:9月18 日(水)15:00~16:30

ポスター発表! 文化史学特別演習ーベトナムとカンボジアの歴史と文化を巡る旅ー事前学習会③

イメージ
 文化史学科研究室です。 7月22日(月)、文化史学特別演習―ベトナムとカンボジアの歴史と文化を巡る旅―の事前学習会がおこなわれました。 今回の事前学習会は参加学生によるポスター発表! 教室の黒板やホワイトボードには、学生さんたちが作成したA1サイズのポスターが貼られ、賑やかに発表がスタートしました。 ポスター発表の様子 学生さんたちがベトナムとカンボジアで見学したい場所や、興味をもったテーマは多岐に渡っていました。 ベトナム戦争、日本とホイアンの関係、ドイモイ政策などの歴史 アンコールワット、文廟、コロニアル文化などの建造物 水上人形劇、アオザイ、伝統工芸、陶芸などの芸術文化 緑豆のお菓子、ベトナムコーヒー、大衆食堂「コンビンザン」などの食文化 言語、気候、宗教、民族、思想など ポスター発表を通じて、さらにベトナム、カンボジアについての知識を得ることができたのではないでしょうか。 現地での研修が楽しみですね! 発表の最後にはどの発表・ポスターが良かったか、投票がおこなわれました。 グループぞれぞれの優秀ポスターが選ばれました! 優秀ポスターに選ばれた学生さんたち 賑やかで楽しい雰囲気の中、発表が行われました!

アンコール遺跡について学ぼう! 文化史学特別演習ーベトナムとカンボジアの歴史と文化を巡る旅―事前学習会②

イメージ
 文化史学科研究室です。 7月13日(土)、大学の410教室では上智大学総合グローバル学部・総合グローバル学科教授 丸井雅子氏による講演「アンコール遺跡からみる歴史・文化・地域社会」とシンポジウムが開催されました。 今回、文化史学特別演習で訪れるカンボジアではアンコールワットをはじめとしたアンコール遺跡を見学します。この講演会はカンボジアについて学ぶ事前学習の一環として広く学内の方へ公開されました。 講演会前半はカンボジアの歴史について アンコール時代からカンボジア王国復興までの歴史、ヒンドゥー教から上座仏教への移り変わり、森本右近太夫一房や祇園精舎、古美術品交換等、日本との関係について学びました。 後半はアンコール遺跡について アンコール遺跡が立つ地域の自然環境やクメール建築の変遷について学んだ後、丸井先生が関わっているバンテアイ・クデイでの発掘調査研究についてたくさんの写真と共に紹介いただきました。 丸井先生による講演がスタート! シンポジウム 丸井先生、桃井先生(西洋史)、石野先生(東洋史)と講演会に参加した文化史学科の学生さん2名の計5名で討論会をおこないました。 会場の学生さんからも質問を集め、丸井先生にお答えいただきました。 ベトナム、カンボジアを見学する際の服装といった旅行に関わることから、アンコール遺跡から出土した仏像の首がはねられている理由、アンコールワットがピラミッド型になった理由等より専門的な質問も飛び交いました。 先生がなぜ今の研究対象を選んだのか、その理由についても知りたいという学生さんもいたようです。 シンポジウムの様子 学生さんから感想も届いていますのでご紹介いたします! 私達日本人はなんとなく、遺跡というと過去のものという印象が強かったので、遺跡と人という観点での研究はとても面白いと思いました。遺跡はただそこにあるのではなく、内戦時は避難場所としても使われるというのも驚きました。どの地域でも起こりうる事象だと思いますが、日本人が同じような環境に陥ったとき、法隆寺などで当たり前に日常生活を送れるだろうか…と思うと無理だろうな……と感じました。(文化史学科4年) 私自身、カンボジアのことに関してほとんど何も知らなかったので、とても勉強になりました。その中でも、カンボジアに日本町があったことや日本...

夏のオープンキャンパス!「カワイイ魔物と哲学者」

イメージ
 文化史学科研究室です。 7月21日(日)、夏のオープンキャンパスが開催されました。 学び体験プログラムでは「カワイイ魔物と哲学者」と題し、木川弘美先生(西洋美術史)と鈴木崇夫先生(哲学)が模擬授業をおこないました。 木川先生の模擬授業ではドラゴン(竜)、悪魔、蛇などが描かれた作品を元に「カワイイ」について考えました。 木川先生の模擬授業 鈴木先生の模擬授業ではショーペンハウアーに焦点を当てて、「カワイイ」について学びました。授業冒頭では、7枚の写真からどれが「カワイイ」か、と人気投票もおこなわれました。 鈴木先生の模擬授業 模擬授業に続き、大井知範先生(西洋史)による文化史領域に関する説明「文化史領域ってどんなところ?~入学後の学びはこんな感じ!~」がおこなわれました。 文化史学科は2025年度から「総合文化学部 文化史領域」へと進化します。 これまで以上に様々な視点から文化史について学ぶことができるようになります!!その思いを熱く語ってくださいました。 文化史領域について説明する大井先生 その後、佐々木守俊先生(日本美術史)の司会進行で木川先生、鈴木先生による「カワイイ」に関する真剣トークが繰り広げられました。 「かわいい」「カワイイ」「可愛い」同じ言葉ですが、表記によって感じるイメージは異なるようです。皆さんはどのような印象を抱きますか? 皆様からの質問・コメントに答える先生方 最後は在学生による学び紹介です。 どのようなことを学んでいるのか? 学生生活で力を入れていること 清泉女子大学を選んだ理由 などについて4名の在学生のフリートークがおこなわれました。 途中、会場の皆様から拍手をいただく場面もありました! 在学生たちの生の声を聴くことができました! 「文化史領域」について少しでも興味を持ってくだされば嬉しく思います。 総合文化学科・文化史領域へ進化します!! 「文化史」の学びをさらに一段とアップグレード!      ①  地域や時代の垣根を越えた歴史の探求      ②  文学分野も好きなだけ学べる!      ③  英語圏・スペイン語圏の歴史と文化を増強!      ④...

1年生対象の個人面談がおこなわれました!

イメージ
 文化史学科研究室です。 突然ですが、皆さんは大学の先生の「個人研究室」の扉をノックしてみたことはありますか? 「個人研究室」と聴くと…… ちょっと敷居が高くて入りにくい気がする… ドキドキしちゃって何を話せばいいのか分からなくなっちゃうかも… 大学の先生のお部屋ってどんな感じなの?気になる~ ちょっと入ってみたい! など、様々なことが思い浮かんでくるかもしれませんね。 文化史学科では1年生の6月に先生の「個人研究室」で個人面談がおこなわれます。 そう、先生の「個人研究室」に入れるチャンスがあるのです! 坂田奈々絵先生(聖書学)の個人研究室には、重厚な「暖炉」が設置されています。 鈴木崇夫先生(思想・哲学)の個人研究室では、ふかふかなソファーに座ることができます。 中野渡俊治先生(日本史)の個人研究室には、本のタワーができています。 大井知範先生(西洋史)の個人研究室では、皇帝ベア(テディベア)が出迎えてくれます。 そんな先生方の研究室でおこなわれる個人面談は、ひとり5~10分の持ち時間となっています。 「面談」というと堅苦しい気もしますが、大学生活のこと、授業のこと、通学のこと、様々なことを先生とおしゃべりしています。 笑い声が聞こえてくることもあります。 文化史学科は先生と学生の距離がとても近い学科です! 皆さんもぜひ、先生の個人研究室をノックして、先生とおしゃべりしてみてくださいね。

「写字生体験会に参加して」 参加学生さんからの感想です!

イメージ
 文化史学科研究室です。 先日、こちらのブログでもご紹介いたしました「写字生体験会―ゆるっと中世パレオグラフィー教室―」、いかがでしたでしょうか。 写字生体験会に参加した学生さんから感想が届きましたので、ご紹介いたします。 「写字生体験会に参加して」   文化史学科2年Iさん 今回、坂田先生が企画してくださったイベントは、羊皮紙に、当時のものを再現した「つけペン」や「インク(虫瘤インク)」を使って写字生体験ができるというもの。中世の写本の美しさに魅せられている私にとって、これは参加する以外の選択肢はありません!ちょっと緊張しつつ、写字生体験のスタートです。 まずは素材選びから。 牛、ヤギ、羊、パピルスの中からひとつ、好きなタイプを決めます。パピルスは7世紀ごろまでの素材、子牛は最も高価な貴人仕様とのお話しだったので、私はクリームっぽい羊を選択(牛もヤギも白でした)。 ちなみに傭兵の日給が2ペンスだった14世紀、羊皮紙は折丁1組で3ペンス、聖書1冊だと年収超えだったとのお話を伺い、羊皮紙がいかに高価なものであったのかがわかりました。そして「におい」です。今回は一片が5㎝くらいのサイズですが、鼻に当てて嗅いでみるとなかなかの獣臭。聖書一冊分だと結構キツかったのではないかと想像してしまいました。 写字生体験で使用した羊皮紙 さて次はつけぺん選びです。 パピルス用の葦ペンと羽根ペン2種があり、私は中世仕様の、羽が短いタイプを選択しました。羽ペンはガチョウの風切羽が一般的で、一羽に2本ずつしかとれない貴重品だったとのことです。ペン先はナイフで鋭く削ってあります。当時の写字生は毎朝かさず始業前に削ることが日課だったとか。 材料が揃ったところで資料を使って、坂田先生から歴史や字体の違い、本来のペンの持ち方、書くときの姿勢などのレクチェーがありました。とてもわかりやすく、ググッと写字生の気持ちになりきる準備がいます! 私が書く文字は、先生がラテン語文章を抜粋して作ってくださった短冊からおみくじのように引いた(選んだ?)「Post nubila Phoebus」(雲の後は太陽)と、「Fiat lux」(光あれ)です。「この先いいことしかないじゃん♪」と思わせてく...

羽ペンを使って羊皮紙に文字を書こう! 写字生体験会開催

イメージ
 文化史学科研究室です。 5月23日(木)31日(木)、6月6日(木)の3日間、文化史学科研究室では「写字生体験会―ゆるっと中世パレオグラフィー教室―」が開催されました。 講師は坂田奈々絵先生(聖書学)。 左:写字生について説明する坂田先生 右:学生と一緒に話を聞く中野渡先生 「中世の文字と文書の文化に触れてみよう!」ということで、中世西ヨーロッパの文房具事情や書体、また写本に用いられる略号の初歩を学び、羽ペンや葦ペンで羊皮紙やパピルスに文字を書くというイベントです。 中世の修道士になった気分で羽ペンを使い羊皮紙に文字を書く!なかなか体験できない…ということで、多くの学生さんが参加していました。貴重な体験となったのではないでしょうか。 体験会の様子をご報告いたします! 写字生体験会で使用する道具 写字生体験をするために必要なのは紙とペンです。それぞれの道具について説明がありました。 「紙」 古代末期から中世初期にかけて、ヨーロッパでは、文字を書くための紙がパピルスから羊皮紙に次第に変化していきました。パピルスの主な生産地はエジプトでしたし、耐久性の問題もありました。巻物には適していたパピルスでしたが、パラパラとめくる冊子に用いるには不向きだったのです。そこで、動物の皮を原料とする羊皮紙が使われるようになりました。 今回は「子牛」「羊」「ヤギ」の3種類の羊皮紙とパピルスが用意されました。 ちなみに、一番高級な羊皮紙は「子牛」とのことです。中世の時代、羊皮紙はどれも高価で、図書館の本は鎖に繋がれていたとか! 「ペン」 ガチョウの羽を使った羽ペンを使い、文字を書いていきます。 この羽ペン、時代や場所によって羽部分のボリュームが異なるそうです。羽ペン=ふさふさした羽が付いている!と思っていたので、羽が短く切られていることに意外性を感じました。 羽ペン以外にも葦ペンや金属製のつけペンも登場し、書きごごちを比べてみた学生さんもいたようです。 「インク」 「虫瘤インク」という、オークなどにできる虫瘤や、硫酸鉄などから作られたインクを使用しました。 文字を書いてみると真っ黒ではなく、茶色みががかった、綺麗な色の文字が浮かび上がってきました。 写本に関するレクチャー   カロリング朝以前の写本は、現代で言う「大...

文化史学特別演習―ベトナムとカンボジアの歴史と文化を巡る旅― 事前学習会

イメージ
 文化史学科研究室です。 文化史学科では「文化史学特別演習」という授業で、毎年海外へ研修旅行に行きます。 2024年度の行き先はベトナムとカンボジアです。 研修旅行なので事前学習、事後学習もしっかりおこなわれます。 6月1日(土)に第1回事前学習会が開催されました。 この日は引率教員の石野一晴先生(東洋史)と桃井治郎先生(西洋史)によるベトナムの歴史、対外交流史に関するレクチャーがありました。 グループワークに入る前に アイスブレイクについて説明する石野先生 後半ではグループワークを実施。 事前に実施したアンケート結果に基づき、グループが作成され、このグループで与えられたテーマに沿って発表をおこないました。 学生さんたちはまず、情報集めからスタート。持参したノートパソコン、参考資料などを駆使し、発表用の原稿とパワーポイントを作成しました。 短い準備時間にも関わらず、学生さんたちの発表は素晴らしかったです。 発表内容について桃井先生に相談する学生たち 事前学習会を通してベトナムとカンボジアについての基礎知識をしっかり学べたのではないでしょうか。 来月はアンコールワットについて専門家の先生によるレクチャー、さらにポスター発表が続きます。楽しみですね! 作成したパワーポイントを使って 発表する学生たち

留学生と交流しよう!

イメージ
 文化史学科研究室です。 今年度、韓国の韓国カトリック大学、梨花女子大学、台湾の輔仁大学から3名の留学生が文化史学科に所属しています。 そんな留学生との交流会が5月20日(月)の昼休みに開催されました。 当日は、韓国からの留学生さん2名と2年生を中心とした文化史学会の役員、昨年度台湾へ留学した4年生の学会役員、そして、部活が一緒の3年生の学会役員さんが参加し、文化史学科研究室内は椅子がなくなるほど、学生さんでいっぱいになりました。 各自持参したお昼を食べながら、日本に興味を持ったきっかけや、韓国の食べ物や言葉に関する質問などで大いに盛り上がっていました。 最後はインスタグラムの交換をして解散していました。 今回の交流会をきっかけに、色々な場所で留学生たちと交流していってもらいたいと思います! 文化史学科研究室で交流する留学生と文化史学科の学生たち

台湾留学体験記

イメージ
 文化史学科研究室です。 昨年度、台湾の静宜大学に留学したSさんから「台湾留学体験記」が届きましたのでご紹介いたします! Sさんは文化史学会役員で、学会誌『創』の編集長を担当していました。その関係で、留学中もZOOMでミーティングをおこなう機会がありましたが、その時も留学生活を満喫していると話していたのがとても印象的でした。 それでは、「台湾留学体験記」をお楽しみください! 1. 留学しようと思ったきっかけは? 2年次後期に台湾人交換留学生のバディを担当したことがきっかけです。それまでは留学を考えたことは一度も無かったのですが、初めて外国人と身近に関わったことで自分も母国ではない場所で生活し、色々な人と話して視野を広げてみたいと感じるようになりました。東洋史ゼミでの卒論執筆を希望していたこともあり、中国語を日常で使える台湾への留学を決めました。 2. 留学先はどのようにして決めましたか? 清泉女子大学と交換留学協定を結んでいる台湾の大学はそれぞれ台北、台中、高雄にあります。ちょうど台湾の西側中部にある台中市であれば、どの都市にもアクセスしやすいのではないかと感じ、静宜大学を選びました。 左:高美湿地(台中) 右:鹿港龍山寺(彰化県) 3. 留学先ではどのようなことを学びましたか? 中国語の授業をメインに受講していました。静宜大学は週15時間または10時間の中国語クラスを取ることができ、私は週15時間のコースを履修しました。学生の中国語レベルに合わせて少人数単位でのクラス編成をしてくれるので、授業について行けなくなるようなことは一度もありませんでした。 中国語クラスのクリスマス会 一日の使い方   自由時間では家族や友人との電話や、片付け・洗濯をしていました。 台湾人は夕食の時間が早いので、日文科の授業が無い日は17:00~17:30頃から夕食を食べ始めていました。金曜夕方から週末にかけて寮のルームメイトは地元に帰ってしまうので、土日は1人過ごすことが多かったです。 また、休みの間は2泊3日程度の旅行・フィールドワークをすることが多かったです。台中以南は宿泊費がそれほど高くないホテルも多く、交通費も安いので、総額4万円ほどで満足度の高い旅行が出来ると思います。 左:鴨母寮朝市の様子(台南) 右:台南祀典大天后宮(...