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米田彰男教授 最終講義・茶話会

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文化史学科研究室です。  2月24日(土)、青空に恵まれた大学では米田彰男教授の最終講義が開催されました。 米田先生はドミニコ会の神父様でもいらっしゃいます。 最終講義には卒業生、在学生、教職員はもちろん、修道会からシスター方もご参加くださいました。 大学の一番大きな教室で開催された最終講義、300名近い方々が米田先生の講義に耳を傾けられていました。 大学正門前に置かれた最終講義のご案内 簡単に最終講義の内容をご紹介いたします。 「古典の現代性―マルコの手法とイチローの打法―」 イエスは自らは何も書き残さなかった。その死後、思い出として語り継がれてきたことが 、やがて福音書となる。マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四福音書がそれだが、イエスの描き方には違いがある。マルコは三者と異なり、イエスを神の子としてことさらに描くのではなく、その生前の行いを一つ一つ丁寧に描くことで、生きたイエスを描こうとした。生きたイエスが、様々な出来事にいかに対処していったか、その事実を具体的に描いた。そこから見えるイエスは、既成概念にとらわれず、人間として正しいことは何か、ということに、自らの生命を込めて行動した人物だった。 古典の現代性はここにある。思想における永遠なるものは、その時代を徹底的に生き抜くこと、それによってしか得られない。イエスの言葉が永遠の価値を持ち、人々の心を打ち続けるのは、与えられた現実をイエスが徹底的に生き抜き、その具体的なできごとを通して発せられた言葉であるからに外ならない。 ひるがえって、イチローの一本足打法は従来の考え方からすれば「正しい」スイングではない。だがそのスイングで彼は未曾有の大活躍をしている。「正しいフォーム」といった既成概念にとらわれず、ただ無心に一球一球に集中するイチローの打法こそ、まさにマルコの福音書の描き方に他ならない。 キリスト論的称号を着せてイエスを理解しようとした当時の既成概念を離れ、具体的に生きたイエスを描くことを通じて、イエスを理解し賛美した試みであった。その描き出すイエスの風貌は、イチローと同じ『野生の革命家』である。 240教室で開催された最終講義の様子 授業を希望された米田先生、教室中央前方には現役の学生たちが座り、「授業」がおこなわれました

卒業論文 口述試験

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文化史学科研究室です。 2月1日(木)と2日(金)に卒業論文の口述試験が実施されました。 1号館ロビーに置かれた口述試験の案内 口述試験って?と思う方もいらっしゃるでしょう。 卒業論文に関する面接試験と思っていただければ分かりやすいのではないでしょうか。 一日目は朝から電車のダイヤが大幅に乱れていました。 試験時間に間に合わない学生たちもいましたが、順番を繰り下げて試験を受けることができました。 二日目は雪! 五反田周辺の積雪はそれほどでもなかったのですが、学生たちは心配だったのか、早く家を出たようです。 心配ごとが多かった口述試験日ですが、無事、試験は終了しました。 さて、試験はどのようにおこなわれるのでしょう。 試験中の大学本館をご案内いたします。 試験は一人10分。 文化史学科の先生方が二つの部屋に分かれて、学生たちの卒業論文を審査します。 学生たちは30分前から控室で試験時間を待ちます。 本館(旧島津公爵邸)が試験会場になっています。 控室をそっと覗いてみると静かに自分の卒業論文と向き合っています。 廊下で順番を待つ間は緊張もマックスのようです。  10分後、試験会場から出てきた学生たちは笑顔だったり、緊張のあまり泣いていたりと様々です。 けれど、最後には卒業論文を書き上げたという自信が輝く笑顔になってあふれていました。 4年生の皆さん、お疲れ様でした!  学生控室です  学生控室の中には口述試験に関する 注意事項が記されています  廊下で自分の順番を待つ4年生 緊張感が伝わってきます  本館(旧島津公爵邸)が試験会場です

後期試験終了!

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文化史学科研究室です。 大学も春休みに入りました。 研究室も静かです・・・と思ったら、毎日学生たちが来ています。 まだレポートがあるのか、卒論に向かって調べものをしているのか・・・ 学生たちは頑張って勉強しています。 1月下旬は半年もしくは一年間の総まとめとして、試験期間になります。 学生たちにとっては大変な時期でした。 文化史学科研究室も連日夜遅くまで試験勉強やレポート作成を頑張る学生でにぎわっていました。 後期は特に3年生の利用が目立ちました。 きっと彼女たちは来年度、卒業論文を執筆する時も文化史学科研究室でパソコンと向き合っていくのでしょう。 研究室が学生にとって居心地の良い空間であってほしいと願っています。  ある日の文化史学科研究室 学生たちが休憩で席を外した間に撮影しました