狐塚裕子教授・高野禎子教授 最終講義

 文化史学科研究室です。

最終講義のポスター

朝から青空が広がった2月25日(土)、今年度でご退職される狐塚裕子教授(日本史)と高野禎子教授(西洋美術史)の最終講義が開催されました。

当初予定されていた240教室ではなく、講堂での開催となりました。

300ほど用意された席は卒業生をはじめ、教職員、在学生、一般の方々で満席となりました。

本当にたくさんの方が狐塚先生、高野先生の最後の講義を聴こうと集まってくださいました。


最終講義は高野先生、狐塚先生の順番でおこなわれました。

高野先生の講義
「白馬のロゴスを追って ―ステンドグラスにみる神とヨハネ―」

 高野先生のご講義では、フランス中西部の町モンモリオンにあるノートルダム教会に描かれた「神の子羊」ならぬ「白馬」の壁画にはじまり、『聖王ルイの聖書』やステンドグラスに描かれた白馬に乗るイエス・キリスト、シャルトル大聖堂の福音書期者ヨハネ伝、ステンドグラスと天上のエルサレム等、幅広い研究対象を先行研究とともに扱いつつ、中世キリスト教美術のエッセンスをお話いただきました。

 また、先生ご自身がシャルトルで体験されたステンドグラス制作をはじめ、調査の思い出話にも花が咲き、中世美術を研究する心構えや、これからの世代へのメッセージや励ましの言葉もありました。

高野先生の講義


狐塚先生の講義
「袖ヶ崎と島津山 ―清泉女子大学キャンパス前史―」

 狐塚先生のご講義では、清泉女子大学のキャンパス、島津家の歴史をたどりました。なぜ「袖ヶ崎」という地名なのか、に始まり江戸時代に仙台藩の下屋敷になった経緯や、当時の関係者の手記や絵画に描かれた下屋敷時代の姿、明治初期に島津家の所有になるまでの間のこと(新政府の官有地となったことなど)、そして明治・大正両天皇行幸の際の出来事などを挟みながら、清泉女子大学の所有となるまでの変遷をお話いただきました。

 意外に研究も少なく知られていない、島津山の歴史を、たんねんに史料を追いながら解き明かしていただき、キャンパスを見る新たな視点を得たように思います。
狐塚先生の講義


最終講義終了後、講堂は茶話会の会場へと早変わりしました。
お手伝いに入ってくれた文化史学会の学生さんを中心に卒業生にも手伝っていただき、椅子を片付けました。

茶話会は17時頃からのスタート。
サインをされる高野先生
乾杯、学長からのお言葉を頂戴し、歓談の時間となりました。

卒業生たちは感謝の気持ちを述べるため、長い列を作っていました。先生方と一緒に撮影した写真は宝物となったのではないでしょうか。
また、先生方が作成された資料、本にサインを頂く卒業生の姿も見られました。


途中、お別れを惜しむかのように外は粉雪が舞っていました。
時間はあっという間に過ぎていきました。

最後に、高野先生、狐塚先生よりお言葉を頂戴し、茶話会も終了しました。

狐塚先生のお言葉を聞く参加者たち


狐塚先生、高野先生、長い間ありがとうございました。
またお会いできる日を楽しみにしております。

狐塚先生と高野先生





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