スイーツの文化史:ハミングバードケーキとジャマイカ
文化史学科研究室です。
実は夏期休暇に入る前に、カフェに可愛い名前のケーキが並んでいました!
その名も「ハミングバードケーキ」!鳥が歌っちゃうくらい美味しいケーキなのかしら?
皆さんも気になりますよね。
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| ハミングバードケーキ |
ハミングバードケーキ
カリブ海地域に位置する国ジャマイカが発祥のケーキです!
バナナ、パイナップル、クルミが入ったケーキで、ほんのりシナモン味。ケーキの上にはクリームチーズが乗っています。夏らしい、トロピカルなお味のケーキでした。
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| ハミングバードケーキ |
ジャマイカと言えば、カリブ海!
カリブ海と言えば海賊!!
海賊と言えば桃井先生!!!
清泉カフェにジャマイカのケーキが売っていました!
先生はジャマイカに行かれたことはありますか?
ジャマイカってどんな国ですか?
カリブ海と海賊の関係について教えてください!!
ジャマイカを訪れたのはいつですか?
カリブ海の海賊史研究・調査のために訪れました。
ジャマイカはどんな国ですか?
ジャマイカはカリブ海にある島国です。中央部には山脈が連なり、面積は約1万平方キロメートル、岐阜県とほぼ同じ大きさの島です。
みなさんのイメージするジャマイカは、やはりレゲエでしょうか。伝説的なレゲエのミュージシャンのボブ・マーリーはジャマイカを代表する人物です。また、陸上選手のウサイン・ボルトもジャマイカの出身で、国民的英雄として有名です。
イメージ通りの南国、明るい国ですが、一方で貧困など社会問題も抱える途上国です。
ヨーロッパ人がジャマイカ島を「発見」したのは、1494年コロンブスの第2次航海でした。
以後、スペイン人が入植しますが、ジャマイカからは金や銀が出なかったので、スペイン人たちは金銀を求めて南米へ移っていき、ジャマイカ島は空白地帯となりました。そこへイギリスの海賊たちがやって来て、占領するようになりました。
その後、イギリスとスペインの紛争を経て、1670年に正式なイギリス領植民地となります。その後、海賊の拠点になるのですが、18世紀に入ると、イギリスは三角貿易の妨げとなることから、ジャマイカ島から海賊たちを排除し、サトウキビのプランテーション経営が盛んになりました。
ちなみに、ジャマイカ島には火山があり、その山の中腹やふもとではコーヒー栽培が盛んになりました。なかでもブルーマウンテン山脈の限られた高地(海抜800〜1200メートル)で栽培され、厳しい品質基準を満たしたものだけが「ブルーマウンテン」と名乗ることを許されています。
ブルーマウンテンは「コーヒーの王様」として世界的に評価が高いですが、実際に飲んでみてどうでしたか?
僕もコーヒー農園を訪れました。ブルーマウンテンはスパイスっぽいコーヒーではなく、香りがよいのと、軽やかで上品な口当たりが紅茶っぽかったです。ジャマイカの人から、コーヒーに練乳を入れて飲むことを勧められたので、2杯目は半信半疑のままブルーマウンテンにたっぷりの練乳を入れて飲んだのですが…びっくりするほどおいしかったです。何でもやってみるものですね。
また、びっくりしたのは、訪れたその農園は、実は日本の企業である上島珈琲(UCC)のコーヒー農園だったのです。日本人のコーヒー好きが伺えます。
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| ブルーマウンテンコーヒーを飲む 桃井先生 |
カリブ海と海賊の関係性について教えてください!海賊にとってジャマイカはどんな国だったのでしょうか?有名な海賊はいたのでしょうか?
17世紀にはキングストン港の先端に位置する「ポート・ロイヤル」がイギリス海賊たちの主要な根拠地となりました。
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| 現在のポート・ロイヤル |
イギリスの総督が、スペインに対抗するため私掠状という海賊行為の許可証を与えていたからです。
その当時のもっとも有名な海賊はヘンリー・モーガン(Henry Morgan)です。モーガンは海賊船団の司令官として、中南米のスペイン植民地を荒らしまわり、莫大な財宝を得ました。
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| パナマの跡 |
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| 桃井先生のご著書『海賊の世界史』 |
「カリブ海の島国」がほんの少しですが身近に感じられるようになりました。
さて、次回はどんなスイーツが登場するのでしょうか。
お楽しみに!







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