スイーツの文化史:イースターとシムネルケーキ

 文化史学科研究室です。

4月20日(日)はイースター「復活祭」でした。

大学1号館入り口にはイースターの装飾が施され、清泉カフェではイースターにちなんだケーキ「シムネルケーキ」が販売されていました。


シムネルケーキ???

初めて聞く名前に、これは食べてみなくては~!!!と急ぎカフェへ買いに行ってきました。


シムネルケーキ 

イギリスではイースターの日に食べられているケーキです。ケーキの上にのった11個のマジボールが特徴的で、ユダを除いたキリスト11名の弟子を意味しています。

「シムネル」という名前は、ラテン語の「シミラ simila」(最高度に精白された小麦粉の意)に由来すると考えられています。

清泉カフェで販売された「シムネルケーキ」


さて、イースター「復活祭」、皆さんはどのような日なのかご存じですか。

文化史学科の坂田奈々絵先生(聖書学)に伺ってみました。


先生!
イースターはどのような祝日なのですか?
この季節、お菓子屋さんにイースターエッグが並ぶけれど、どうしてエッグなのですか?


イースター「復活祭」 

イースターは日本語では「復活祭」と呼ばれます。イエス・キリストの復活を記念する、キリスト教にとって最も中心的な祭日です。太陰暦にしたがって、春分(3月21日)直後の満月の次の日曜日に設定されるため、毎年日付が異なっています。このイースターから聖霊降臨(ペンテコステ)の祭日までの50日間は「復活節」と呼ばれ、復活のお祝いの時期になります。


イースターエッグ 

キリスト教が広まる以前のヨーロッパにおいて、「たまご」は豊穣や再生の象徴でした。キリスト教徒はそのイメージを取り入れて、イエス・キリストの復活の出来事に卵を重ねたとされています。特に中世では、イースター直前の一週間(聖週間)に卵を食べることが禁じられており、その間に人々は、鶏たちが生んだ卵に色を塗っていたそうです。これが、カラフルなイースターエッグの由来の一つとされています。

1号館ロビーに飾られた
イースターエッグ

坂田先生から一言!

イースターにまつわる文化や風習は時代や地域によって多様であり、豊かな伝統が数多くあります。英語英文学科(総合文化学科)の笹田裕子先生が翻訳された『図説 イースター百科事典』もぜひお読みください。



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