東京国立博物館で博物館実習 2019
文化史学科研究室です。
5月12日(日)街中にカーネーションの花があふれていた母の日、博物館学芸員の資格取得を目指す4年生たちが上野の東京国立博物館正門前に集合しました。
博物館でおこなわれる博物館実習の授業に出席するためです。
全部で25名の学生さんたちが履修しています。午前と午後の部に分かれて見学しました。
13時25分に集合した学生たちは、山本先生(日本美術史)と一緒に正門をくぐり、本館、東洋館、表慶館を見渡すことができる場所へ移動しました。
そこで先生からの質問!「この中で一番古い建物は?」
学生たちは色々考え、質問に答えていました。答えは「表慶館」だそうです。
建物についての説明後、本館へと向かいました。
まずは階段を上って2階へ。縄文時代から江戸時代までの国宝や重要文化財などが展示されている「日本美術の流れ」の展示室を見学していきます。
ですが、今回は博物館実習!ということで、見学するのは展示されている作品そのものではありません。
・作品がどのように展示されているのか?
・作品を、解説を照らすライティングは?
・解説の付け方は?
・展示室の使い方は?
そのようなことに重点をおきながら、博物館の展示方法を見学しました。
東京国立博物館の展示室は壁一面が展示用のガラスケースになっているそうです。
そのガラスケースにシートを貼って壁にしたり、額縁のようにしたり、解説が掲示されていたりします。
テーマに沿ってシートの色合いも変えているそうです。
それ以外にも旧式、最新式の展示ケースを用いて、作品を見やすく展示していました。
展示方法の中で感心したのはライティングです。
博物館の中は窓がありません。正確には窓はありますが、全て太陽の光が入らないように遮光されています。
電気をつけなければ、館内は真っ暗です。
そこで、作品を照らす照明が重要になってきます。
展示ケースの上方の照明はカッティングシートなどで視線から隠されています。
最新式の展示ケースでは照明は天井に取り付けられ、そこから作品を照らしています。
博物館で働く学芸員の方は展示方法、展示解説パネル、館内案内等様々なことに気を遣いながら展示を見にいく私たちが見やすいように工夫を凝らしてくださっていることがよくわかりました。
山本先生の解説で博物館の展示方法について学んだ学生たちは解散後、お気に入りの作品を見に博物館の中へと消えていきました。
このブログを読まれた皆さん。
次、博物館や美術館を訪れた時は、展示されている作品だけでなく、その作品がどのように展示されているのかも見てみると、新しい発見があるかもしれませんよ!
展示方法にも工夫が見られます |
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