上野~浅草を歩く!人文自然地理学フィールドワーク報告

文化史学科研究室です。



集合場所の上野駅 
これから散策する界隈の地図をもらいました
皆さんは大学の授業と聞くと、「広い教室で先生の話をひたすら聞く!」「少人数のクラスで仲間たちと議論を交わす!」と想像されるかもしれません。
もちろん、そのような授業が大半をしめていますが、時には大学のキャンパス外でおこなわれる場合もあります。

今日はそんな授業の報告です。

* * *



7月6日(土)曇り空の下、上野駅に降り立ちました。
目的は、元木理寿先生(地理学)、人文自然地理学を受講している3人の学生と一緒に上野~浅草をめぐるフィールドワークに参加するためです。

11時半に上野駅に集合し、まずは上野公園方面へ。
ビルの中のエスカレーターで公園側まで登りました。登り切ったところから、上野駅方面を眺めます。こうして見ると、駅がある場所はかなり低いです。そしてその先には真っ平な台地が続いています。

上野公園から駅方面を見下ろします
西郷さんの像を横目に不忍池の畔まで下り、下町風俗資料館を見学しました。
資料館では昔の生活道具や玩具が展示され、企画展として「下町の火事と防災」が開催されていました。学生にとっては珍しいものばかりだったのではないでしょうか。私にとっては、昔、祖母の家にあった!と懐かしく思うものがたくさんあり、タイムスリップしたように感じられました。
七夕前日だったこともあり、資料館の中には笹飾りも飾られていました。せっかくなので、短冊にお願いごとも記入してきました。

下町風俗資料館を見学中

いよいよ、ここから浅草を目指して歩き始めます。

アメ横を通り抜け、コリアンタウンと呼ばれる地域へと歩んでいきます。
焼肉屋、キムチを売る店、スーパーマーケットのような食材店が並んでいます。この辺りは木造3階建ての建物が密集している地域だそうです。
コリアンタウンの先には中国の人々が集まり住んでいる地域もありました。

コリアンタウンの一角
上野駅から歩いて感じたことは、とにかく平らな道であるということ。
坂道は見当たりません。清泉女子大学がある一角は逆に坂道が多いので、道の高低差を意識しながら歩くと面白いと思いました。

途中、都内で最も古いお稲荷様である下谷神社に立ち寄り、お参りしました。
こちらの神社の神紋は「稲」だそうです。

都内で最も古いお稲荷様

住居表示街区案内図前で先生の説明を聞く学生たち
ここからしばらく大通りを歩きます。仏具屋が並ぶ通りですが、その中にも不動産屋、飲食店などが増えてきているそうです。また、随所に建つお寺もパッと見た限りではお寺に見えない門構えであり、時代の流れと共に街並みは変化していくのだと学びました。

浅草通りを抜けて、かっぱ橋道具街、かっぱ橋本通りへと進んでいきました。ちょうど七夕祭りが開催されており、ものすごい人で賑わっていました。歩行者天国になっている道の両側にはソーセージ、コロッケ、飲み物などを売る出店が並んでいました。お昼時だったこともあり、学生たちは食べ歩きを楽しんでいました。

この通りから真正面にスカイツリーが見え、全員でカメラを向けての写真撮影タイムとなりました。

遠くにスカイツリーが見えます
続いて浅草寺へと向かいました。
雷門は混んでいるはず・・・ということで、花やしき通りから浅草寺へ。本堂でお参り後、フィールドワークの恒例行事となっている「おみくじ」を全員で引きました。5人のうち、2人が「凶」を引き当てました。そのうちの一人は私・・・。おみくじはちゃんと結んできました。

浅草神社へと移動します。
こちらも参拝の列にはたくさんの人が並んでいました。茅の輪が設置されていたためです。私たちは横から失礼し、「網」の神紋を確認、神社を後にしました。

浅草寺 お参りとおみくじを引きました            浅草神社も散策

そして最終目的地、隅田川へと向かいます。

隅田公園の堤防の上から川と住宅地の高さを比べました。隅田川の堤防が決壊したら平らな浅草の街には一瞬にして水が流れ込んでしまうということを改めて感じました。

約2時間半の街歩き。普段、何げなく歩いている場所にも色々な情報があふれ、点と点を結ぶとその地域の姿を、歴史を知ることができるのだということを学びました。

フィールドワークの終着点 隅田川



コメント

このブログの人気の投稿

文化史学特別演習ーイタリア研修旅行ー 参加学生によるポスター発表!

文化史学科を卒業した先輩に聞きました!「文化史学科の魅力」①

文化史学科の学び紹介Vol.11:発展講義2